卒業してしまいました。
不気味なほど、何の感慨もありません。
誰も泣いていませんでした。
合格発表から間もないし、みんなまだ受験の余韻から冷めていなくて、戦い疲れているようです。
式が終わっても、なんだか一仕事終えて「おつかれさまー」みたいな感じで、とてもあっさりしていました。
悲しくはありません。
ただ、ひたすら虚しい卒業式ではありました。

卒業アルバムの私の個人写真は、なぜかクラスの中で一人だけ笑っていませんでした。
撮影の日何かいやな事でもあったんでしょうか私。

「ショータ・・・！」
「ん？」
「・・・先生。」

言えないよう。（泣）
彼のほうも私が必死でがんばって呼ぼうとしてるのがわかっているようで、にやにやしながらもう一回言ってごらん？なんて言うんです・・・。
ああ・・・子ども扱いされてますよね・・・。

卒業遠足です。
地上の楽園、浦安ディズニーシーに行ってきました。

猫も杓子も急造カップル作ってます。
あほくさ・・・。
でも、きっと私がやっている事も一歩引いて見たらきっとあほくさいのでしょう。きっとそうなのです。

そんなあほくさい急造カップルを横に、はるかが「あたしたちはずっと一人モン同士だもんね」とか言ってきます。
ごめんね、はるか・・・。

今日から春が始まると思った三月初めの日は、神奈川で本当に珍しい雪の日でした。

公立組のみんなは、今日が合格発表。
私の近しい友人は全員合格することができました。
学校に凱旋してきた友人たちを迎えて、私は軽く右手のひらを広げて顔の横辺りに掲げました。
その私の手と友人の手とが打ち合って、雪の窓辺で澄んだ音を立てました。
これで、私たちの受験物語は終わりました。

思えばこの日記では、彼のことをただ「彼」としか呼んでないんですよね。
バレンタイン以前には「あの人」って呼んでましたし、それよりもさらに前には「新米」なんて呼んでもいました。
呼び方が定まらないんですね。
実際に逢ったときでも、私は彼のことを何て呼んでいいのかわからずに、「ねえ」って、感動詞で呼んでしまうんです。
「ねえ」なんていう名前の人はいないのに。
日記の中でも、私の友達なんかはふつうに「はるか」「さとみ」って名前で出てくるし、彼の友達でさえ「佐藤さん」とか名前で書いてるのに彼だけ「彼」なのは変ですよね。
実際の呼びかたも、いつまでも「ねえ」では、ちょっと・・・。

どなたか、こんな私によきアドバイスをお願いします・・・（笑）

彼が、私のことを高校時代の友達に話したそうです。
その友達が私のことを一度見てみたいと言ったそうで、この日は彼と一緒にその人に会いに行ってきました。
何か政治の勉強をされている方だそうで、佐藤さんというそうです。
佐藤さんって、ちょっと目のこわい方でした。
いえ、悪い意味ではなく、精悍というか、目が合ったらついこちらから逸らしてしまうような、そんな方なんです。
でも、話し振りから佐藤さんが頭のいい方だということはわかりました。
彼の友達は、佐藤さんの他にも面白い方が多いみたいです。彼を通して色々な出会いがあるっていうのも、嬉しいことですよね。
佐藤さんには私とおない年の妹がいるそうで、彼の決断には呆れていましたけど・・・（笑）

佐藤さんと3人で立ち寄った公園には、梅の花が咲いていました。
冬が終わるんですね。
私たちが出会った一つの季節は終わって、次の季節は、私たちは二人で迎える事になりました。

学校で卒業前のわずらわしい作業を片付けるために居残りした後、同級生のさとみと、一学年下の後輩のつかさと遊んでました。
さとみの友達が病気で入院したそうです。
聞けば肺に穴が開いたとかで、その入院した子は一応私とも知り合いだったので、私も少なからず心配ですね・・・。
どのくらいの期間入院しているのかは分からないけれど、高校の入学式までに元気になってくれるのを祈るばかりで。

100質の機能が追加されてたので答えてみました。
もっとも、大部分が前に作ったものと変わっていないのですが。

恋人に関する質問の答えが変わっているのが、私の中でちいさなしあわせです。

この日は公立高校の受験日なので、もう受験終わった人たちで、無為に学校待機です。
無為というしかありません。目的を達成してしまった人間というのは、これほどまでに無気力なのでしょうか。
教室全体がぬけがらの群れです。
だらだらと、教室では魔女の宅急便のビデオが流されていました。
もう何回も観た映画で、ぜんぜん観たくもなかったけど、他にすることもないので仕方なく観て、一日が終わりました。

LotR見てきました。
感想は・・・長かったです。（笑）
実はゴラムが好きなんです、私。
卑屈さというか、偏執さというか、そんないじけとところがなんだか原作読んだときからずっと頭から離れなくて病みつき。
変ですよね。（笑）

彼は前二作を観てないらしく、話がいまいち分かってない様子でした。
自分の趣味だけで観る映画決めちゃってごめんね。
指輪物語にちなんでなのか、そのあとにシルバーの指輪買ってもらっちゃいました。
ありがとう、たいせつにするね。

明日はバレンタイン以来の二人でお出かけです。
彼も忙しいらしいのに、無理して時間を作ってくれたみたいです。映画見に行くんです。

月曜日には公立の入試ですね。
私はもう受けないのですが、私の友達もいっぱい受けるから、みんな合格してほしいです・・・。

最近ギターフリークスはじめました。
無駄な力を入れて弾くので、とても指が痛いです。

未来のことを考えるのが楽しくてしかたがないんです。
全てが私の思うほどすてきな未来ばかりじゃないってわかってるけど、それでも、今は私には希望しか見えないんです。

人からほめられるのは、もちろん嫌いじゃありません。
でも、ほめられることがこんなにも嬉しいって感じたことは、いままでにありませんでした。
あの人が、ありすはかわいいよって言ってくれる。
ありすは優しい子だからって言ってくれる。
かわいくなんかないし、優しくもないです。
言われるたびに、私は心臓がどきどきして顔が熱くなってしまうんです。
私にそんなことを言ってくれる人は、今までいませんでしたから。

あの人は、近いうちにまた二人で会おうって言ってくれます。
私も会いたいです。でも、顔が赤くなってるところ、見られたら恥ずかしくて、そのことを言ったら、恥ずかしがってるところを見たいんだよ、なんて言うんです。
真っ赤になった顔の熱が、あの人の手のひらに吸われていくことを想像したら、ますます私の熱は上がってしまうのです。

学校です。
クラスの友達に、受験の結果報告しました。
みんな、おめでとう、おめでとうって言ってくれました。
まだ決まってない人たちは、本当は自分のことだけで精一杯のはずなのに、それでも私を祝ってくれる事は、本当に感謝すべき事ですよね。

でも、受かった高校の名前を言うとみんな引いてしまうのが楽しいです。
そうとうに悪名高い学校です。

昨日の余韻を引きずったまま、今日はとろけた様に過ごしました。
電話したりメールしたり、自分の部屋に閉じこもったまま、あの人のことだけ考えてすごしてました。

いまどき、バレンタインに本気で告白するなんて古いのでしょうか。
古風なのもありですよね。
笑われるかもしれないので、友達には誰にも言わないことにします。
特に同じ塾に通ってるひとには、口が裂けても言えません。

私の隣にあの人がいる。
教室の中じゃなくて、街の中で、二人で。

横浜駅で待ち合わせして、二人でお出かけ。
これだけだって、今までずっと願ってやまなかったことなんです。
改札から出てくるあの人に駆け寄って飛びつきたかったけど、ぐっと我慢して、「それじゃ、行こうか」って冷静なふりをしてみせた。
特に目的なんて決めないで、ただ二人で歩いただけ。
会話だって、友達の話とか、塾の話とか、特別な事は話してなかったんです。
イタリア料理のお店に入りました。おごってもらっちゃいました。おいしかったです、ありがとう。
クレープ食べたり、ゲームセンターの前で踊ってる人を見物したり。
ああ、これってデートなんでしょうか。
私にとっては初めてのことなんです。学校以外で男の子と遊んだ記憶だって、小学校3年生の時以来ありません。

昨日作ったチョコレート、ちゃんと渡せました。
伝えたい事も伝えました。
生徒としてじゃなくて、ひとりの女性として見てもらえませんか。
卒業した後も会ってもらえませんか。
つまり、私とつきあってもらえませんか。

好きなんです。

あの人が職員室のドアを開ける。
職員室で待っていた私に気付いて声をかけた。

――どうだった？

私は何も言わず、無言のVサインで答える。
クールに決めたつもりだったけど、私の口元からは自然に笑みがこぼれていた。

やりました！
第一、第二志望とも合格です！
しかも第二志望のほうは、期待もしていなかった理数科（特別進学コースのようなもの）合格というオマケつきです。
塾の校長の言葉を借りれば、「この上無い完全勝利」です！
でも、まだなんです。あと一つ、まだ勝利が足りないんです。
明日、あの人は二人きりで会ってくれるって約束してくれました。
合格を手にした今、私が欲しいものはあと一つだけ。

家で普段お菓子作りなんかしない私が台所でチョコ作りをやっているのを見て、母がニヤニヤしながら寄ってきます。
「ありすにも手作りチョコあげるようなひとができたんだ〜」
余計なお世話です。そのうち祖父まで寄ってきます。
「なんだい、合格祝いの菓子でも作るのか」
どこの世界に自分の合格祝いを自分で作る受験生がいますか。
もう、この家族は・・・。

私立受験2校め。
前日のような魔物憑き状態ではなかったけれど、それでもなんとか無難に、このくらいはできるだろうと予測した程度のできばえでした。
これで私立受験は終了。昨日、今日の合否しだいでは公立は棄権ということになるので、私の受験も一応の終了をむかえました。
応援していただいた皆様、心より感謝です。
ありがとうございました☆

試験が終わって地元の駅に帰ったら、まずスーパーに行って材料用の割チョコを購入しました。
目的は言わずもがな・・・ですね。
そのあと、塾に報告に行きました。
あの人は今日はいなかったけど、私がチョコを持ってるのを、校長に目ざとく見つけられてしまいました。

校長：中原なにそれ、バレンタインの手作り用？
私：ええ・・・まあ。
校長：○○先生にあげるの？（笑）
私：え・・・ちがいますよー。

おもわず顔が引きつってしまいました。
校長に気取られてる！？

明日は合格発表です。

今日あたりから、なるべくひみつ日記も書こうと思います。
しばらく書いてなかったから、書いても見てくれてない人が多いかもしれないですね・・・（笑）

思えば、私は大舞台で強いタイプなのかもしれません。
プレッシャーがかかっているくらいのほうが、力がだせるんです。

本番の試験でした。
今までに何回も過去問を解いたときのなかでも、今日ほどはっきり問題の答えが見えたことはありませんでした。
問題を作ったひとが、いったい何を聞きたいのかまでが、入試問題の行間からもれて伝わってくるような、そんな感覚です。
手ごたえはあります。
おそらくは、だいじょうぶです。
何かが憑き物がついたようでした。
試験会場には魔物が棲んでいるって本当だったんですね。

試験終了後には、まずあの人に報告しました。
その話をあの人にしたら、それは違うと言われました。
魔物なんていない、何も憑いてはいない、試験ができたのはありすが今まで努力してきた成果でしかない、って。
そうなのかもしれません。
きっと自分でも気付かなかっただけで、私自身が魔物なんです。